作成日: 2023/04/18
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Nuxt.jsとは

Nuxt.jsは、Vue.jsをベースにしたフレームワークであり、サーバーサイドレンダリングや静的サイトジェネレーション、コードスプリッティングなどの機能が組み込まれています。また、Vue.jsをより使いやすく、パフォーマンスも向上させるためのいくつかの機能も追加されています。

具体的には、以下のような機能があります。

  • サーバーサイドレンダリング(SSR):クライアント側だけでHTMLを生成する従来のSPA(Single Page Application)から、サーバー側でHTMLを生成することで、ページの表示速度を向上させます。
  • 静的サイトジェネレーション(SSG):ビルド時に静的ファイルを生成することで、ページの表示速度を向上させます。
  • コードスプリッティング:ページごとに必要なJavaScriptファイルを分割し、必要なときだけ読み込むことで、ページの表示速度を向上させます。
  • モジュール化:Vue.jsのコンポーネントをより使いやすくする機能や、APIの呼び出しを簡単にするモジュールが組み込まれています。

Nuxt.jsの特長

サーバーサイドレンダリング

Nuxt.jsでは、Vue.jsの機能を活用し、サーバーサイドレンダリングを実現しています。これにより、クライアント側だけでHTMLを生成する従来のSPAに比べ、ページの表示速度が向上するため、ユーザー体験を改善することができます。

また、サーバーサイドレンダリングを利用することで、SEOにも好影響を与えることができます。Googleは、JavaScriptを使って生成されたコンテンツに対して、クローリングを実行することができるようになっていますが、クライアント側でHTMLを生成する場合、クローラーがJavaScriptを解釈できないため、コンテンツが正しくインデックスされない可能性があります。一方、サーバーサイドレンダリングを利用する場合、クローラーがHTMLを取得できるため、コンテンツが正しくインデックスされる可能性が高くなります。

静的サイトジェネレーション

Nuxt.jsでは、ビルド時に静的ファイルを生成する静的サイトジェネレーションが実現しています。これにより、ページの表示速度を向上するために必要な手順を簡略化することができ、パフォーマンスの向上につながります。

静的サイトジェネレーションは、サーバーサイドレンダリングと同様にSEOにも好影響を与えることができます。これは、ビルド時に生成されるファイルがすべて静的なHTMLファイルであるため、スパムの可能性がなく、クローラーにとっても理解しやすいためです。

コードスプリッティング

Nuxt.jsでは、ページごとに必要なJavaScriptファイルを分割することで、ページの表示速度を向上させることができます。これは、ページ全体のJavaScriptファイルを一度に読み込むのではなく、必要なときだけ読み込むことで、リソース使用率を削減するものです。また、ページが重くなるのを防ぐことができ、パフォーマンスの向上につながります。

モジュール化

Nuxt.jsでは、Vue.jsのコンポーネントをより使いやすくする機能や、APIの呼び出しを簡単にするモジュールが組み込まれています。これにより、開発効率を向上することができます。

以下は、Nuxt.jsのモジュールについての一例です。

  • Axios:HTTP通信を簡単かつ直感的に行うことができるモジュール
  • PWAプラグイン:プログレッシブWebアプリケーションを構築するためのモジュール
  • Sitemapプラグイン:サイトマップを簡単に生成するためのモジュール

Nuxt.jsの使い方

Nuxt.jsを使うためには、まずは環境の構築が必要です。Node.jsおよびnpmが必要であり、npmを使ってNuxt.jsのインストールを行うことができます。次に、Nuxt.jsのテンプレートを作成し、必要なファイルを作成します。

以下は、Nuxt.jsを使ったアプリケーションの基本的な構成です。

- nuxt.config.js // Nuxt.jsの設定ファイル
- package.json // アプリケーションの依存関係管理ファイル
- pages/ // Nuxt.jsのページディレクトリ
- static/ // 静的ファイルを置くディレクトリ

pagesディレクトリには、各ページのVueファイルを配置します。Vueファイルには、Vueコンポーネントに相当するテンプレート、スタイル、スクリプトが含まれています。また、各ページのパスとなるファイル名とフォルダ名がマッピングされます。たとえば、pages/directory/index.vueファイルは、/directory/パスにマッピングされます。

Nuxt.jsでは、pagesディレクトリに加えて、layoutディレクトリやcomponentsディレクトリにもコンポーネントを配置することができます。これにより、コンポーネントの再利用性を高めることができます。

Nuxt.jsは、以下のようなコマンドでアプリケーションを動かすことができます。

# 開発用サーバーの起動
$ npm run dev 

# 静的サイトのビルド
$ npm run generate

Nuxt.jsの応用例

Nuxt.jsは、サーバーサイドレンダリングや静的サイトジェネレーションなどの機能が組み込まれているため、様々なWebアプリケーションに利用することができます。以下は、Nuxt.jsを使ったアプリケーションの例です。

ポートフォリオサイト

ポートフォリオサイトは、自己紹介や作品集を公開するためのWebサイトです。Nuxt.jsを使うことで、サーバーサイドレンダリングを利用することでページの読み込み速度を向上し、SEOにも優れた効果を発揮することができます。また、静的サイトジェネレーションを利用することで、ビルド後のファイルが静的に生成されるため、ホスティングサービスのコストを削減することができます。

ECサイト

ECサイトは、商品の販売を行うためのWebサイトです。Nuxt.jsを使うことで、サーバーサイドレンダリングを利用することで商品一覧や商品詳細ページなどのページの読み込み速度を向上することができます。また、リッチなユーザー体験を提供するために、ページのローディング時にはローディングアニメーションを表示することもできます。さらに、コードスプリッティングを利用することで、ページの表示速度を向上することができます。

まとめ

Nuxt.jsは、Vue.jsをベースにサーバーサイドレンダリングや静的サイトジェネレーション、コードスプリッティングなどの機能が組み込まれているフレームワークです。これらの機能を利用することで、ページの表示速度の向上やSEOの改善など様々なメリットがあります。また、Nuxt.jsのモジュール化により、Vue.jsのコンポーネントをより使いやすくし、開発効率を向上させることもできます。


フルスタックエンジニア。徒然なるままに記事を投稿していきます。日々学習。